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「グロモボーイ」(「グロモボイ」とも。)は、ロシア帝国の建造した装甲巡洋艦()である。ロシア帝国海軍での配備当初のは 1 等巡洋艦()で、1907年9月27日〔付けで装甲巡洋艦()、1915年7月16日〔付けで巡洋艦()に類別を変更された。ロシア革命ののち、ロシア共和国海軍、さらに労農赤色海軍へ所有者が変わった。 艦名は、キエフ・ルーシ時代の文学作品の登場人物に由来する。クリミア戦争での敗戦後、艦隊の復興と外洋進出を目指すロシア帝国が19世紀後半を通じて整備してきた大型の大洋装甲巡洋艦シリーズに連なる最後の巡洋艦であった〔本文で触れる「ペレスヴェート」級を除く。〕。 == 概要 == === 設計 === 「グロモボーイ」は、先に建造された装甲巡洋艦「ロシア」の改良型として設計された。1895年7月に7年計画が提出された際、皇帝ニコライ2世の強い希望により「ロシア」級巡洋艦がさらに 1 隻建造されることになった。 新しい大洋巡洋艦が建造されることとなり、 4 つの設計バリエーションが作成された。そのうちのひとつが排水量 15385 t で囲砲塔を装備する大型の装甲巡洋艦案であった〔。その開発過程で、砲塔巡洋艦()こそが通商破壊行動と艦隊行動に同等に適した設計であるという結論が出されたが、砲塔巡洋艦は当初要求された「ロシア」の発展型に選ばれなかった。「ロシア」級の同型艦配備に対する皇帝の強い希望と、工期の短縮が主な理由となって、「ロシア」と同じ舷側に砲座を並べた巡洋艦が建造されることになったのである。それでも設計は全般的に見直され、「ロシア」の設計のまま残されたのはほぼ船体だけであった。一方、承認されなかった 15000 t 級砲塔巡洋艦〔も、開発が進められて「ペレスヴェート」級艦隊装甲艦となった〔。 「グロモボーイ」の初期設計では新しいクルップ装甲を採用して防禦装甲厚を減じ、重量 132 t を軽減することによって 203 mm 砲座のみならず 152 mm 砲座にも防禦を設ける計画であった。船体にも設計変更を加え、木製箇所を金属製に変更するなど改善を施すことになっていた。しかし、それではこの艦は「ロシア」とはまったく別設計の艦になってしまう上、装甲を製造していたはクルップ鋼を必要なだけ製造する能力がないということが明らかになった。そのため、海軍技術委員会の要求に反して装甲はクルップ鋼とを混用することになった〔。 動力装置は、「ロシア」に搭載されていた中間の巡航用機関にかえて、すべて同じ出力の機関を 3 基搭載した。これにより、「グロモボーイ」はロシア帝国海軍で初めて同じ出力の機関 3 基を搭載する装甲艦船となった。機関出力は 14500 の計画で、これによりは 19 kn に達する見込みであった〔。排水装置は、専用のものが開発された。また、燃料と食料の積載量が拡大されたことで、補給なしで自立して単独行動がとれる期間は約 100 日間を誇った。 前の「リューリク」ならびに「ロシア」に比べて砲熕兵装の防禦が改善されていた。主砲の 45 口径 203 mm 砲 4 門や 16 門のはじめ、砲熕兵装の大半は砲廓に収められており、砲塔は採用していなかった。ただし、 203 mm 砲および 152 mm 砲の砲廓には砲塔形の防楯が装備された〔。船尾砲廓では防禦装甲が廃止されたが、砲手がまったき無防禦になってしまう問題については、実戦でまさにその問題が生じるまで指摘されなかった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「グロモボーイ (装甲巡洋艦)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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